妊娠中に葉酸が必要な理由とは?

葉酸は、胎児の脳や脊椎が作られる妊娠初期(0週〜4ヶ月)には欠かせない重要な栄養素です。
胎児の発育には葉酸は欠かせない栄養素で、母子手帳には厚生労働省が1日あたり400μgの葉酸の摂取を推奨していることが記載されています。

 

葉酸はなるべく早い段階で摂取し始めることが良いとされているので、妊娠を計画した時点から摂取し始めましょう。

 

葉酸を摂取することが赤ちゃんにどう影響するのか?

ではなぜ、葉酸の摂取を厚生労働省が妊婦さんに推奨しているのでしょうか。
その理由は葉酸が、赤ちゃんの脳などの発達のためには欠かせない栄養素であること、神経管閉鎖障害のリスクを減らすことが認められているからです。

 

神経管閉鎖障害…赤ちゃんの先天性疾患の1つ。脳や脊髄を作っている”神経管”という管状の一部が塞がることで、脳や脊髄が成長しなくなる疾患のことを言います。妊娠初期に葉酸の摂取不足が原因で起こり、発症すると治療やリハビリが生涯続けなくてはいけない重大な疾患のことです。国内では1万人に約6人の割合で発症しています。

 

葉酸が不足した際の赤ちゃんへの影響

葉酸は、赤ちゃんの脳や脊髄が作られるときには欠かせない成分だとは先ほどもお話ししましたが、その時期に葉酸が不足した状態だと神経管閉鎖障害という障害に繋がる可能性が高まります。
具体的には”二分脊髄症”や”無脳症”などの障害が起こるとされています。
これは神経管閉鎖障害の説明でも少し触れていますが、神経管の閉鎖障害が下部で発生した場合を”二分脊髄症”と言います。
また、上部で閉鎖障害が発生し脳が形成されないことを”無脳症”と言います。

 

◎二分脊髄症
国内の発症率は1万人におよそ5人と言われています。脊柱や脊髄がきちんと作られないままに一部分が分断されることで、脳から送られる指令が下半身に伝達されなくなります。すると下半身がマヒしてしまうので歩行障害や排泄障害が起こる可能性があります。分断される脊髄の場所によって症状も違うので、どんな障害があるかなどは出産するまで分かりません。

 

◎無脳症
神経管の上部が塞がれることで脳が正常に作られず、成長しても大部分の脳が欠けた状態です。脳が形成されなければ生きていけないので無脳症の場合、流産や死産の割合が高くなります。

 

厚生労働省が推奨する葉酸について

葉酸は2種類に分けられます。

 

ポリグルタミン酸型…食品に含まれる天然由来の葉酸
モノグルタミン酸型…サプリメントに含まれる合成成分の葉酸

 

このうち、モノグルタミン酸型の葉酸が赤ちゃんの神経管閉鎖障害へ効果があると確認されています。
厚生労働省は、1日あたりの摂取量400μgのうち食事で補えなかった分をサプリメントから摂取するよう推奨しています。

 

葉酸は熱に弱く、加熱調理によって含まれる葉酸が半減するので、
単に葉酸が含まれる食品を片っ端から食べればよいという訳ではありません。

 

葉酸は男性にも必要な栄養素

カリフォルニア大学にある研究チームが、男性に与える葉酸の効果を調査するべく、葉酸を摂取した男性と、摂取しなかった男性とで比較調査しました。

 

すると染色体に異常がある精子の数が、葉酸を摂取していた男性が、摂取しなかった男性よりも20〜30%低い結果になりました。
この結果から男性が葉酸を摂取した場合、精子の染色体異常を減らすことができ精子の質が良くなることで、妊娠する確率が高くなります。

 

男性の場合、1日あたり240〜400μgの葉酸を摂取することが推奨されていて、
精子を作るのには80日程かかることから、3ヶ月以上の継続が必要です。

 

妊娠を計画しだした際に、男女ともに葉酸を摂取し始めると良いでしょう。

 

精子の染色体異常…何かの要因で精子が通常とは異なる状態になったものを言います。大体は精液検査から判明します。

 

ビタミンB12

葉酸もビタミンB群(=ビタミンB9)なので同じビタミンB群であるビタミンB12を一緒に摂取することで効果が上がります。
葉酸と同じくmビタミンB12も細胞分裂には欠かせない栄養素です。ビタミンB12は赤血球の合成にも関係しており、妊娠中の貧血にも効果があります。
これらから、ビタミンB12も含まれた葉酸サプリを選ぶとより効果が期待できます。

 

核酸…細胞の核の中にある”DNA(=デオキシリポ核酸)”と、細胞核の内外にある”RNA(=リポ核酸)”の2種類からなる物質のことを言います。
デオキシリポ核酸…遺伝子の本体のこと。略してDNA。
リポ核酸…核酸を大きく2つに分けたときの片方のまとまりの名前。略してRNA。

 

妊活のスタートや妊娠が分かったときには葉酸サプリの出番!

 

葉酸を摂取することで赤ちゃんに障害を起こす確率が軽減する事は分かっているので、
赤ちゃんの健康な発育のために進んで摂取しましょう!